恋心を刺激する日本酒

神のものなる風の森

日本酒風の森謎の神・阿治須岐高日子根(アジスキタカヒコネ)を祀ることで有名な高鴨神社を下ったところに、風の森がある。御神体とも言うべきこの土地の恵みを活かして、銘酒「風の森」が生まれる。

阿治須岐高日子根は、古事記において最高神・天照大御神とともに大御神(迦毛大御神)と記述があるものの、わずかな記載しかない。それは、天に背いた友人の葬式に出向いた折、死人と間違えられたため喪屋を切り倒して飛び去ったという話。
しかし、そのあと妹とされる女神が不思議な歌で謎解きをする。

天なるや 弟棚機の うながせる 玉の御統 御統に あな玉はや み谷ふたわたらす 阿遲志貴高日子根の神ぞ

日本酒風の森現代にいたっては、さっぱり意味の分からなくなってしまった歌で、かえって謎を増幅させる。ただ、その悲しみに満ちた調子の中に、古代の恋愛模様が見えてこないだろうか。
天から追われている最愛の夫を兄に仕立て、偽装された葬式を行うことで逃がした女神。さらに、「彼こそが天照大御神から地上の統率を請け負った阿遲志貴高日子根です」と、口惜しくもその身を明かし、夫の名誉を守ろうとした・・・

物語の舞台となった場所は今、豊かな田園地帯となっており、名酒「風の森」となる秋津穂が生る。これで醸された酒は、甘酸っぱさがいい。だが、弾けるように広がった甘さは、やがて余韻を残して消えていく。「風の森」は、恋する酒だと思う。

挑戦し続ける風の森

奈良県御所市にある油長酒造は、独自の笊籬(いかき)採りで注目を浴びる酒蔵です。これは、搾取時の圧を最小限に抑えることで、吟醸香や旨味をのこす技術です。
さらに、実験的な酒造に力を入れていることでも知られる油長酒造からは、ALPHAシリーズのような全国の日本酒ファンを驚かせる酒が、次から次に生み出されています。油長酒造を全国区にしているブランドは、1998年に誕生した「風の森」です。風の森は、同スペックの日本酒と比較してコストパフォーマンスに優れるといった声もあり、大人気となっています。
そんな「風の森」には、純米無濾過生原酒で微炭酸といった特徴があります。ただ、開栓後数日経過し、微炭酸が消失した後でも爽やかな風味に旨みが増し、また違った味わいを楽しめるのも、風の森の特徴です。

風の森 秋津穂 純米大吟醸 しぼり華

日本酒ランキング風の森に使用される代表的な米が「秋津穂」。これは、通常では飯米として使用されるものですが、油長酒造の手にかかれば、驚きの日本酒へと変化します。「しぼり華」とは、あらばしりのように、搾りはじめに圧を抑えて自然に垂れてくる部分を瓶詰めしたもので、はなやかな味わいに特徴があります。サライ2016年2月号では、「殿堂入りの10本」に選出されました。

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